著者
[収録詩篇] ・ ふつう 一つちょうだい 望み 私の居場所 短詩・ 少年 もう泣かないで 黒い傘 短詩・ 感染するさみしさ 国境 短詩・ プレゼント 一番大切な過去 ・ 時々の休み時間 無題 天 幸福 しばらくすると 雨上がり、木の下で 信頼の海 突き抜けていくもの さえない頭 ・ unknown happiness 253のトイレの中は もぐら このまま 一瞬 波・岩・わたし 短詩・ 今日の空 無題 その先は 明日を見て 昨日を忘れて 短詩・ 夜の海 回る 炎 短詩・ 終わりに
【帯文章】より ひとつの幼い魂、それが大きな自然と語りながら、ためらい、疑い、自分を励ましながら成長してゆく、そんな魂の透明な詩の数々。明日をおずおずと夢見ながら、それでいてみんなが通ってゆく命の道。大人が忘れてしまったこの「自分さがし」の新鮮な命の歌は思いのほか深くはっと胸をつきます。この幼い魂が世界と一緒に生きているからです。
自分のように小さな人間がいる
人間とは歌が歌える
うその話が本当に思える
地球は丸いということを
どこかで教わった
テレビで見た。信じた。
学校へ行った。先生を感じた。
でも鳥が空を飛べるということだけは
誰からも教わりたくないと思った。