ミッドナイト・プレス創立十周年を機に、『詩の雑誌midnight press』を創刊する。これまでは『詩の新聞midnight press』というペーパーを不定期刊行してきたが、これからはページも増え、年四回の定期刊行となる。この厳しい時代情況のなか、編集発行が試行錯誤を強いられることは、もとより承知している。■創刊の趣旨は、別記の「創刊の辞」に書いたとおりである。「詩の雑誌」というとき、この「詩」とは、なによりもまず、具体的な、目にみえる「一篇の詩」のことを考えている。ポエジーではない、ポエトリーでもない。ポエム、一篇の詩だ。■いま、一篇の詩は、いかに書かれるのか。いま、一篇の詩は、いかに読まれるのか。それをたずねる旅として、ひとつの選択(オルタナティヴ)として、『詩の雑誌midnight press』を創刊する。主題は「一篇の詩」に尽きるが、方法は不定だ。せまくもなく、ひろくもない道を、一歩でも前に進んでいきたい。■次号から開講する「詩の教室」も、その方法のひとつだ(56ページ参照)。ともに考える場所としての「教室」から「一篇の詩」が生まれることもあるだろう。この「教室」のライヴもいずれ試みたいと考えている。また、双方向性の可能性を模索してホームページの開設準備も進めている。可能な限り、選択は開かれているほうがよい。読者諸氏の御支援をお願いします。 (岡田)